【サナエノミクスは、アベノミクスではない】JVL|8.1
英誌The Economistは、高市政権の経済政策を「時機を誤った財政刺激」と酷評した。
安倍政権期はデフレと需要不足が課題だった。しかし現在の日本は、物価上昇、円安、金利上昇、実質賃金低迷が同時進行している。同じ「積極財政」でも、前提条件はまったく異なる。
高市政権はAI・半導体など17分野に官民370兆円超の投資を掲げる。成長投資自体は必要だが、投資の中身、公的負担、成果検証が曖昧なまま、減税と歳出拡大まで重ねれば、市場には「成長戦略」より「財政規律の後退」と映りかねない。
名目GDPがインフレで膨らめば、債務比率は一時的に改善する。だが、それを「責任ある積極財政」と呼ぶなら、円安と物価高で負担する国民にも、ずいぶん責任を分担してもらう政策である。
安倍氏の後継を名乗りながら、経済環境も政策体系も別物。これはアベノミクス2.0ではなく、文字通り「サナエノミクス」なのだろう。問題は、その実験の費用を誰が払うかである。
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